Have Fun、な気持ちで。

おもう、かく、かたちにする。

結婚=プラス3, マイナス1

(今の私にとって)
結婚とは、
わたしと同じ名字の人が増えたり減ったりすることだ。

なんせ珍しい名前のもとに生まれたもので、結構 ”イエ” 意識みたいなのは強い方だと思う。今考えると。それはひとえに父が、祖母がそうだったからなのだけども。

長女として生まれた祖母は自らのルーツであるその名前を、”イエ” を、残すことを選んだらしい。詳しい事情は分からないのだけどあるとき「うちの名字= ばあちゃん方の名字」ということを聞き、世の中の流れとちょっと違っていることを知った。と同時に、ほぼ自動的に与えられたこの名字を「ばあちゃんが守りたかったもの」というふうにも考えるようになった。

祖母がそこまでして名前を残したかった理由はなんだろう。

彼女は大正生まれ、戦時中を看護師として生きた人でそれはそれは根性のある、それでいて泣いたり怒ったり、笑ったり笑わせたりと忙しいおちゃめな女性だった。白黒写真の中で視線を外してはにかむ祖母をドラえもんに似てるねと言ったら軽く無視されたこと、あれは今でも忘れない。その横に佇む祖父はジョセフゴードンレヴィット似の超イケメンで、ゆる可愛いおじいちゃんだとばかり思っていたからすごく驚きもした。

とまあそんなこんなで、彼女の願いどおり、この名字は減ることなく上手い具合に拡散していっている。

自分でも不思議だったのは、去年いとこのお兄ちゃんが結婚すると知ったときこんな思いが浮かんできたことだった。
「うちの名字がまた1人増えるのか…ばあちゃん喜ぶだろうなあ。」
本当に、すっごく喜んだと思う。それでまた自分のことみたいに泣いたり怒っt(略)していたと思うし、その姿は容易に目に浮かぶ。

そして先週末、いとこのお姉ちゃんのウェディングドレス姿を眺めながらわたしは嬉しいけれどとても寂しい気持ちになった。よくわかんないけどこみ上げてくる涙を、いっぱいのまばたきで誤魔化した。お姉ちゃんはもう、違う名前の人になるんだなあ。そのことにただただびっくりしていた。

これからまた1人増え1人減り、わたしはいつかこちらを去ってどちらかにお邪魔することになるのだけど、相手の”イエ”も自分のものみたいに大切にできたらいいなあと、ぼんやりと思うのでした。

今日の1曲
Tears/Fayrey

やば懐かしい曲。いい歌や。

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